法話

京都洛北の名刹 天台証門宗岩倉観音 大雲寺副住職酒井善敬師のご法話

           
 

 

2005年9月

 連日、新聞・テレビで報道される事件や犯罪は、日々凶悪化し短絡的になっている。
 また犯罪の低年齢化も深刻な社会問題である。ピストルが欲しくて、お巡りさんを襲った少年・人の苦しむ顔が見たくて自殺サイトで偽装して何人もの首を絞めた男性・強姦殺人で女子高生の人生を奪った公務員。一々挙げれば際限ない。
 でも、これは世の中が狂っているというひと言で収めることのできない問題である。どの宗教にも「戒」はあるが、仏教には在家が守らねばならない五戒がある。

不殺生戒・不偸盗戒・不邪婬戒・不妄語戒・不飲酒戒。

 平易に記せば「殺すな」「盗むな」「淫らなことをするな」「嘘をつくな」「酒に飲まれるな」となる。
 この五戒は仏教徒であろうがなかろうが、宗旨宗派も問わず老若男女すべての人が守るべき人の道で、幼いときから親や家族がしっかりと子どもの心に刻み込むように教えるべき道である。
 天災によって非業の死を遂げることは不幸なことだが、慈しみや英知で避けることのできる人災による死は、それ以上に不幸である。還暦を迎えた戦後60年、物で栄えて心で滅ぶ時代に、消費社会にあって飽食におぼれ、心の豊かさが欠如しきっている。
「ありがとう」「もったいない」「おかげさま」の心と常に同居していれば、「気にくわないから殺した」とか「殺すのは誰でもよかった」という阿修羅の言はでないと思う。
 自分がこの世に存在する不可思議を感謝し、自分を生かしてくれている多くの「おかげ」の存在に気づくことが目覚めの第一歩ではなかろうか。

   今月は 彼岸月
      「今日 彼岸 菩提の種を蒔く日かな」(作者 不詳)

 合 掌

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大雲寺の御紹介

洛北屈指の名刹 天台証門宗 岩倉観音 大雲寺

 京都洛北の古刹・天禄2年(971年)創建・円融天皇勅願寺、山号「紫雲山」「石座山」を有し、最盛期には一山三塔、七堂伽藍四九院・僧兵千人をかかえていました。源氏物語「若紫」の舞台となり、紫式部の曾祖父(真覚上人)が初代住職をつとめ ました。
 昭和60年6月、人災によって旧本堂(寛永年間=約350年前に建立された)は消滅 してしまいました。しかし、千有余年続く観音信仰が途絶えた訳ではなく、旧境内地に 結ばれた堂宇では、脈々と法灯が、護持されています。
                「どっこい!生きてます! 大雲寺」

詳細は下のバナーより大雲寺のホームページでご覧下さい。

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